『吉田鉄郎って誰だよ…?』って思われた方のために。
吉田鉄郎さんは、南砺市(旧福野地域)出身の建築家です。
旧東京中央郵便局、旧京都中央電話局などを手掛けたと言えば、なんとなく凄さは分かるのではないでしょうか?
こちらが、旧東京中央郵便局(一部現存)
こちらが、旧京都中央電話局(現在は複合商業施設にリノベ済)
そんな方の建築物が、当時のまま南砺市福野のまちなかに残っています。
こちらが今回見学させていただいた『山田邸』です。
建築当時の姿がそのまま残っているのは、かなり珍しいそうですよ!
今回、建築士会ヘリテージネットワークとやまさんが、福野のまちなかにある吉田鉄郎建築である『山田邸』を調査研究の対象として見学されるということで、こっそり付いていっちゃいました。
建築士会ヘリテージネットワークとやまさんは、歴史的・文化的建造物の調査研究や活用方法の検討などを行う団体、だった…と思います。
(正確じゃなくてごめんなさい、活動の趣旨自体は間違ってないはずです)
普段は空き家になっており中に入ることはできないのですが、今回、建築士会さんの調査研究ということで、特別に見学させていただけたようです!
みなさん真剣にオーナーである山田さんの説明を聞いておられます。
私は難しい話はわからないので(笑)今回見学させていただいたときの発見みたいなものをいくつか紹介したいと思います。
これは、「詩百篇」という銘柄の日本酒のラベル?だそうです。
古くはここで日本酒も作られていたそうな。
飲んでみたかったな…
これは山田邸に隣接する土蔵の入り口なのですが、一部漆喰が塗られていない部分(茶色の部分)がありました。
これも、吉田鉄郎氏の工夫で『建てた後のメンテナンスもしっかりやろうな!』という意味が込められているようです。
私も昨年新築しましたが、しっかりメンテナンスして長く住もうと心に刻みました、はい。
山田邸には、八角窓が3箇所付いていました。
デザイン的な工夫かと思いましたが、風水的な意味があるそうです。
今日の建築でも風水にこだわる方は多いですが、この時代から既にそんな発想があったのは驚きです。
これは単純に感動しました。
見事な網代天井です。
網代天井風の天井はよく見てきましたが、本物はやはり素晴らしいですね…!
デザインも素敵ですが、使い勝手も考えられた階段。
手すりの高さや、踏板の幅、蹴上の高さなど、住まいする方に合わせた設計になっていました。
見学当日は快晴で気温もかなり高かったのですが…
こちらのエアコンが稼働することはありませんでした(笑)
感想は、すごい!しか出てきませんでしたが。
建築の仕事に携わったことがある立場としては、もっとたくさんの方に見て、知ってもらって、後世まで残していって欲しいと、ただただ思いました。
今後の山田邸の動向も注目していきたいと思います。
それではまた。
(編集長)